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自作小説「終末カグヤ」と屋外ヌード①

新コーナー。
私の書いた小説に、小説をイメージした私のヌードをつけて、これから連載していきます。

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終末カグヤ

――五時三十六分。北海道・釧路市に、太陽が昇りました。
――五時四十二分。北海道・稚内市に、太陽が昇りました。
――日本列島は、今、光の中です。
ラジオから聞こえてくる、平板な、けれど静謐な女の声は、男の耳朶にふっと瞬きかすめてゆく、明滅する蛍のよう、淡々と鳴る風のようであって、男は指の芯にしなやかな力を込めて、竹皮を巧みに細く、細く編んでゆく。よく乾かされたその竹皮は、ピーナツ色に近い白みを帯び、繊細な糸状の艶のあいだにほんのかすか、薄い斑をいくつか含んでいる。薄皮を伸ばして、金属製の串のような刃物で正確に裂いてある竹皮の紐を、まずは二本、ふたつ編みにして小指の四分の一ほどの太さの〝二こ縒り〟をつくる。その二こ縒りを二本、編むと四こ縒り。その四こ縒りを二本、編むと八こ縒り。こうして、竹紐はだんだん太くなり、様々な部位の材料として適するようになっていく。その基本となる二こ縒りは無論、最も多く数のいるものだ。男は今、二こ縒りの端を古い竹の胴に釘を打ち、曲げてフックにしたものへ結び付けて、それを編んでいる。一本が終わると、また一本。もう一本。それから、もう一本。

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