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自作小説「終末カグヤ」④



まだ竹林にいるようだと、女は思った。八畳一間ほどの男の室の中は、なだらかな縞模様の影を床に彩る竹細工で満ちていた。竹入りのランプ、竹のランプシェード、竹の本棚と机、いくつもの竹を高く低く組み合わせて作った、木琴のオブジェ。竹林の、冷涼なうす緑色の匂いが、いつもしていた。気を引くのは、部屋のあちこちの竹籠に入れられた、竹の皮の細工物だった。食器や、小さな物入れ、……今男がつくっているのは、竹皮のばれんだ。男は、二こ縒りの具合を、目を細めランプの光にさらして見た。それから二こ縒りをあわせて、四こ縒りをつくりはじめる。
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